飯ごう炊飯は 昨日もカレーで体験したことも

手伝って 底を丸焦げにしてしまった

グループは 昨日より グッと減っていた


「昨日の 飯 焦げが多すぎて

固かったもんなぁ~ 今日のは

サイコー! オレ 天才!」


そういいながら あきらかに

『いびつ』な形のおむすび

を握っている 横山が 手にこびりついた

ごはん粒を 口に入れていた


「おまえ!く…口の中に入れた

指で おむすびにぎるのだけは

やめろ!」


班長の 太田の潔癖ぶりが出た!

寝相だけなら横山の方が潔癖勝ち

のような気がする


「はぁ?大丈夫だよ

これで終わりだから!」


野球ボールとソフトボールに

薄っぺらい のりがくっついているかのような

大小ばらばらのおむすびが

ゴロゴロと6個作られていた



そのうちの 野球ボール大のおむすび3個に

横山がクルッと ラップを巻いた


「これは 昼飯用!」


『あ…そうか 昼も途中で炊きだしがあるんだ…』


「おい 横山…おまえ 数とかもっと考えて

にぎれよ!」

「うわっ!何それ?デカっ!」

そう言ってきたのは オレのグループの残りの2人

青山と桜谷だ