「おぅ 奥村… トイレか?

?…おまえなんで 靴持ってんだ?」

班長の太田が そろそろ起床時間の6時

ということもあって 身体を起こしていた


『ノックアウトからのお目覚めか…?』

太田のさっきのあの寝相の悪さが頭をよぎった


「あぁ… 寝ぼけてトイレまで持って

行ってしまってた…アハハ…」


『疲れるなぁ~』


オレは 今 寝ぼけまなこのお前と

くだらない話しをする気分じゃないんだ

今 オレは… オレの中で…

とても 革命的な事が起こっているんだ

この 熱さは誰にも 理解出来ないだろう


「ふぁ~ …もう 朝かぁ?

なんだ もう6時じゃん 眠ぃー…」


今度は 横山だ

あんな 硬直して寝て 身体痛くならないのかなぁ…


「あー なんか… 体じゅう イテぇ…」


やっぱりな 当たり前だよ


「ほら とにかく顔洗って 飯ごう炊飯しようぜ

朝は おにぎりと 豚汁だからな

いっぱい 食うぞ~」


オレは やはり なぜか浮かれていた

おそらくは 日村 令子と

下山を共にすることを 約束できたからだう

べ… 別に…

好きとかそんなのではなくて

でも あんまり 浮かれると

昨日の ハルみたいだな…


ただ 新しい何かを吸収できる

その わくわく感に浸っていた