さすが… ラグビー部の顧問だけあって
小津は 力があった
片手で オレの胸ぐらを掴んで
引きつけたのだ
「先生 叱るのは 後で…
浅川さんの 出血が ヒドイです」
もう一人 …先生?
白いジャージ… 日村 令子!
小津と一緒に来たんだ…
小津は オレの胸元から
あっさり 手を放した
反動で オレは フラついたが
かろうじて 立っていた
「本当だ! ひどい出血だ
応急処置を…」
「わたしがやります」
日村 令子は 冷静にそう言うと
その辺に落ちていた 太めの枝と
手ぬぐいのような モノで
手際よく ハルの太もも辺りを
締めていた
一通り終わると
「まずは これで大丈夫ですが 傷口が広く
出血が多いので やはり 病院に運ばないといけません」
「そうですかぁ… では 私が
浅川をおぶって登ります 先生は
足下を 懐中電灯で 照らしてもらえますか?」
「わかりました」
二人は 時間を無駄にしないように
喋るのと 行動を ほぼ同時に
遂行していた
オレは 一人 まだ 宙に浮いたようだった
小津は 力があった
片手で オレの胸ぐらを掴んで
引きつけたのだ
「先生 叱るのは 後で…
浅川さんの 出血が ヒドイです」
もう一人 …先生?
白いジャージ… 日村 令子!
小津と一緒に来たんだ…
小津は オレの胸元から
あっさり 手を放した
反動で オレは フラついたが
かろうじて 立っていた
「本当だ! ひどい出血だ
応急処置を…」
「わたしがやります」
日村 令子は 冷静にそう言うと
その辺に落ちていた 太めの枝と
手ぬぐいのような モノで
手際よく ハルの太もも辺りを
締めていた
一通り終わると
「まずは これで大丈夫ですが 傷口が広く
出血が多いので やはり 病院に運ばないといけません」
「そうですかぁ… では 私が
浅川をおぶって登ります 先生は
足下を 懐中電灯で 照らしてもらえますか?」
「わかりました」
二人は 時間を無駄にしないように
喋るのと 行動を ほぼ同時に
遂行していた
オレは 一人 まだ 宙に浮いたようだった


