≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~

えぇい! なるようになれ!!


オレは とりあえず


『うるさい』この男の霊に 


麦茶を


全部使ってやった



逆さまになっても


一滴の 水分も落ちてこない


水筒を見て


ハルは…  身体を震わせた


「ヒカル………


なに やってんのよぉ!!」



ハルは オレに対する


怒り で

硬直しているようだった


ハルの 瞳は


浮かべた 涙で ギラギラしていた


先ほどまで 雲に隠れていた


月が 辺りを 少し明るくして



ハルの表情が 読みとりやすくなった



だが ハルに気を取られている場合ではない



『アイツは…?』

ハルの足下を見た


…まだ …いる…



『なんで?』


望みどーりしてやったのに なんで


まだ ハルの足首を 握っているんだ!