今 オレたちの居る場所から
はるか上方に さっき立っていた場所
すなわち 楠木が 見えた
オレたちが立った 楠木の『反対側』は
急な斜面になっていて
さらに昨日のドシャ降りで
地面がゆるんでいたのだ
そこに ハルがジャンプして
さらに 地盤をゆるめ
そこにオレの体重が さらに圧力をかけて
軽い 『地滑り』が起こったのだ
「ハル…、とにかく…登るぞ!」
「うん…」
ハルは まだ もうろうとしているみたいだ
が なんとか立ち上がった と思った瞬間
「イタイ!」
ハル?
ハルは右足を押さえ うずくまった
「どうした?」
ハルの右足を確認しようとして
ハルの足に触れた
その感触に…
オレは 胃が 凍りつきそうになった
ハルの右膝から下は
何かの『液体』で
ジャージから 靴下まで
ビッチャリ濡れていた
その『液体』とは
まちがいなく
『血』だ!
この ねっとり感は
どうあがいても オレの 『麦茶』じゃない
はるか上方に さっき立っていた場所
すなわち 楠木が 見えた
オレたちが立った 楠木の『反対側』は
急な斜面になっていて
さらに昨日のドシャ降りで
地面がゆるんでいたのだ
そこに ハルがジャンプして
さらに 地盤をゆるめ
そこにオレの体重が さらに圧力をかけて
軽い 『地滑り』が起こったのだ
「ハル…、とにかく…登るぞ!」
「うん…」
ハルは まだ もうろうとしているみたいだ
が なんとか立ち上がった と思った瞬間
「イタイ!」
ハル?
ハルは右足を押さえ うずくまった
「どうした?」
ハルの右足を確認しようとして
ハルの足に触れた
その感触に…
オレは 胃が 凍りつきそうになった
ハルの右膝から下は
何かの『液体』で
ジャージから 靴下まで
ビッチャリ濡れていた
その『液体』とは
まちがいなく
『血』だ!
この ねっとり感は
どうあがいても オレの 『麦茶』じゃない


