「あなたがそんな様では 娘さんは『助かるもの』も助かりませんよ」
日村先生は はっきりとそう言った
「君たちに何が出来る!!
オレは 絵里香の親だ!
赤の他人に出来て 親に出来ない事などない!
出来ないとすれば それは『医療』と『教育』と『法律』だけだ
しかし そんなモノは金さえあればどうにでもなる
絵里香は私が守る!
いや 守ってみせる!
君たちがどうしても『供養』したいと言うのならさせてやってもいい
だが 娘には余計な事は言わんでくれ!
これ以上『おかしく』なられたら困る!」
オレは 『とりつく島もない』とはこの事だと思った
こんな人間を『ちょっと』でも『いとおしい』と思った自分が情けなくなってきた
そして こんな人間に日村先生を会わせてしまった事もとても後悔した
先生に申し訳なかった
しかし 日村先生はそうではなかった
「娘さんを『守る』ですって?」
「あぁ その通りだ!」
「娘さんに四六時中ついて回るんですか?」
「だとしたら何だ!」
「もし 娘さんが歩く先に車が飛び込んできたらどうしますか?」
「そんなもの 身体を張って助けるに決まっている!」
「では 上から大きな物が落ちてきたらどうしますか?」
「さっきと同じだ!」
「では 誰かが凶器を持って襲ってきたらどうしますか?」
「だから 同じだ!いい加減にしろっ!」
山田氏は 仕事で部下を怒鳴り散らした時のように
右のこめかみに プクッと血管が浮き出ていた
こういう時の山田氏は 超機嫌が悪い
『触らぬ神に祟りなし』と言わんばかりに
会社でもこういう時の山田氏には
誰も近づかないようにしていた
しかし やはり日村先生は ひるむ事なく続けた
日村先生は はっきりとそう言った
「君たちに何が出来る!!
オレは 絵里香の親だ!
赤の他人に出来て 親に出来ない事などない!
出来ないとすれば それは『医療』と『教育』と『法律』だけだ
しかし そんなモノは金さえあればどうにでもなる
絵里香は私が守る!
いや 守ってみせる!
君たちがどうしても『供養』したいと言うのならさせてやってもいい
だが 娘には余計な事は言わんでくれ!
これ以上『おかしく』なられたら困る!」
オレは 『とりつく島もない』とはこの事だと思った
こんな人間を『ちょっと』でも『いとおしい』と思った自分が情けなくなってきた
そして こんな人間に日村先生を会わせてしまった事もとても後悔した
先生に申し訳なかった
しかし 日村先生はそうではなかった
「娘さんを『守る』ですって?」
「あぁ その通りだ!」
「娘さんに四六時中ついて回るんですか?」
「だとしたら何だ!」
「もし 娘さんが歩く先に車が飛び込んできたらどうしますか?」
「そんなもの 身体を張って助けるに決まっている!」
「では 上から大きな物が落ちてきたらどうしますか?」
「さっきと同じだ!」
「では 誰かが凶器を持って襲ってきたらどうしますか?」
「だから 同じだ!いい加減にしろっ!」
山田氏は 仕事で部下を怒鳴り散らした時のように
右のこめかみに プクッと血管が浮き出ていた
こういう時の山田氏は 超機嫌が悪い
『触らぬ神に祟りなし』と言わんばかりに
会社でもこういう時の山田氏には
誰も近づかないようにしていた
しかし やはり日村先生は ひるむ事なく続けた


