≡イコール 〜霊能力者へ 『霊視1』より~

『彼女』の復讐により 痛手を負わされた『子孫』が

彼女の前に 集まった


全員集まって『お詫び』をしている

今 彼女の『子孫』の代わりに『供養』している


オレは 線香に蝋燭の火を点けた


そして『三界万霊』を建てる事が出来た者は


『人間界』においてだけではなく

『天界』『地界』のどこにおいてでも

この場所への供養が出来る


『三界万霊』を建てられる者とは

霊能力の『高低』ではない


『徳』を積む事で

死んだ後の世界でも

『自分』が供養していくと

霊と『約束』することで

その『因縁』を断ち切ることだ


人の苦しみを理解し

自分もまた 同じ苦しみを味わった時

それを『自分で』浄化出来る強さ・・・

これを持てた時 初めて霊は

『供養者』を信用し

『因縁』を断ち切る手伝いをしてくれる・・・




この事は 後に日村先生から聞いた事だ




オレは 『三界万霊』の石碑の前に

線香を置くと 目を閉じ手を合わせた


フーッと 


顔の前に 何か『お香』のような いい香りがした

その香りは『あの女性』のモノだとすぐに分かった

美しく気品に溢れたこの香りは 『あの女性』をそのまま表現しているかのようだった


『オレも・・・ オレも手伝います!


あなたが 安らかな心を取り戻せますように・・・


『憎しみ』という苦しみから 解放されますように・・・』


オレは 日村先生から渡された数珠を グッとにぎり締め

頭の血管が弾き跳びそうなくらい 力いっぱい 念じた