着信履歴 6/24 10:24 坂本


やはり オレの予想は 当たっていた


オレは 『新着メール1件』 に

かなり 期待した

ドキドキしながら メールを開いてみた


受信メール  坂本


オレは 腹の底から がっかりしながらも

坂本の メールを開いてみた


受信メール 坂本 6/24 11:05

『さっき リンコから ハルちゃんが

ケガした事聞いた

それと 奥村に ちょっと話しがある

何時頃だったら そっちに行ってもイイか

連絡くれ!』



坂本は オレから連絡がなかったから

勝手に来たんだろう

来る前は こうやって 必ず

連絡をよこす マメなヤツだ


『ハルの事聞いたのか・・・』


オレは 正直今はそのことに触れたくは

なかったが 自分だって 体調悪い中 

こっちに来てくれた坂本を 

追い返す理由も思い浮かばなかった


「どうすんの? こっちに通したらいい?

それとも あんたが出迎える?」


母さんが しびれを切らしそうに せかした


「んあぁ 行く・・・」


オレは よれよれの グレーのタンクトップに

しわくちゃの 短パンで 玄関に向かった

部屋を出て 1Fへの階段を途中まで降りると

玄関に立っている 坂本が見えた

ヘアワックスで 髪型をキメている坂本は

意外にも 元気そうだった


「おぅ 悪りぃ・・・ 今 携帯見た!」

モサモサ頭の オレを見ても 坂本は


『やっぱりな』

という 顔つきで


「上がっていい?」

と 白いスニーカーを 脱いだ