白民党役員たちにより緊急の秘密会議が党の中で行われた。
「大阪はすでに一つの都市というだけでなく、ひとつの文化体系をも作り出しています。生半可な方法では解体など不可能です。これにはソフト面ハード面、両方から攻撃していく必要があります」
党のまだ若い、いかにも切れ者そうな役員が、スクリーンに映し出された大阪の地図やあらゆるデータグラフをもとに説明を行っていた。
「今回、我々参謀本部が創案した作戦は、化学兵器をもって大阪の文化を破壊するというものです。すでに公安部、自衛隊、在日米軍の協力は取り付けてあります」
「化学兵器!」「そこまでやるのか!」「非人道的だ!」
他の役員たちに動揺が走った。