府庁前に到着した柿崎1班は、他の班の仲間たちが、巨大な人影と激しい戦闘を繰り広げているのをそこに発見した。
「デカイ!ハンバーガー何個ぶんの大きさなのだ!?」
柿崎の後ろで、部下の一人がつぶやく。普通であれば、作戦中に不要な発言をしたと叱責するところだが、柿崎自身も目の前の存在に圧倒されていた。
「なんなのだ、アレは!?」
「少佐、本部から通信です!」
柿崎は渡された無線機を耳に押し付けた。
「柿崎少佐、聞こえるかね。千本松だ」
「室長!巨大なカーネル・サンダースが府庁前に出現しました」
「ああ。それこそが、敵の最後の切り札さ。一人の人間に、大量の大阪の文化パワーを注入したらしい。不完全ながら、理論的にはドナルド部隊の強化人間と同じだよ。・・・ジュドー、死ぬなよ」
「わかりました。・・・でも、私になにかあったら、妹のことをよろしく頼みます。伯父さん」
「ジュドー!」
柿崎は無線を切ると、懐からドナルド部隊専用武器・ハンバーガーボムを取り出して、巨大カーネル・サンダースに向かって突進した。