本橋や研究仲間たちが見守られながら、村上の体は激しく痙攣した。
「ぐあぁぁぁ!」
「皆さん、下がってください。『大阪』が臨界点を超えます!」
研究者の一人が叫んだ。
人々は、いままさに起ころうとする変化に心を奪われ、数歩さがった場所から身動きもとれず、ただ一点を見つめていた。
そして、それは起こった。
「ざさーんしゃーいんぶらーいと!」
太く大きな歌声が府庁全体をいんいんと揺らした。
「あ・あ・あ・・・まさか、あれが、大阪を凝縮した姿なのか・・・!?」
本橋は思わず言葉を漏らした。
目の前に現れたのは、通常の人間の何倍もの大きさを持った、カーネル・サンダースだった!