目を見てくれないこの気持ちは悔しさ、悲しさ、苛立ち…そんなものが複雑に混ざり合っていた。


甘酸っぱいような気持ちもないそれが恋?


そんなの…違う。


何もしゃべらないアタシに違和感を覚え先生はやっと振り返った。


市「どうかしたか?」


一瞬目が合ったが自分から反らしてしまった。


嬉しいはずなのに…


洋「…おい、京子?」


教室も京子の異変に気付きざわめきだした。


ひ「京子は朝から熱っぽくて頭おかしいみたいなんでー保健室行ってきまーす。いっちーいいでしょ?」

「なんだーだから奇声発してたのか~」

「いやいや奇声はもともと」

「大丈夫?」


口々に心配する声が上がり、ひかるの言葉で一気に凍り付いた空気が和やかになった。