僕が君を護る盾となろう

「ちょ、どういう事ですか!?」

昇は去ろうとする男の背中に叫ぶ。

「…彼女は捕まっているんだ」
「捕まってる?誰に?」
「政府にだよ」
「政府…?」

昇の動きが止まる。

「これで分かっただろう。もう彼女に関わるな」

昇は男の腕を掴む。

「詳しく聞かしてください」

昇の目は本気だった。
男も何かを悟ったようだ。

「もし、君が政府に何等かの怨みを持ち、彼女を助けたいという気持ちがあるなら電話をくれ」

男は電話番号の書かれた紙を取り出す。

「では、連絡待ってるぞ」

男は走り去る。
その背中には有無を言わせぬ力があった。