僕が君を護る盾となろう

「居ないんですか?」

昨日、確かにあのおやじはミレイと呼んでいた。
あれは嘘だったのか?

「そうですか。ありがとうございました」

昇は病院を後にする。
その姿を見つめる一つの影。
その影はゆっくりと昇に付いていっていった。

「おい、あんた」

昇は振り向く。
そこにはスーツ姿の男が立っていた。

「あなたは?」

昇が聞く。

「名前はいい。彼女になんの用だ?」
「彼女って?」

昇に彼女はまだ居ない。

「横山美麗の事だ」

横山美麗って言うのか…。
昇は昨日の出来事を話す。

「これは君の人生に関わる。これ以上彼女に関わるな」