僕が君を護る盾となろう

後ろから医者の走る音が響く。
昇達は必死に逃げる。

「行き止まり…」

目の前には一つのドア。
プレートには倉庫と書かれ、ドアには鍵が掛かっている。

「美麗ちゃん…少し下がってな」
「え?あ、はい」

美麗が言われた通り下がる。

昇は医者と向き合う。
そしてその腕だけに目線を当てる。
痺れを切らした医者が突っ込んでくる。
昇は片足を踏み込み、もう片足を蹴り上げる。

「痛っ!」

その蹴りはちょうど注射器を持ってる腕に当たり、注射器が吹き飛ぶ。
そのまま間合いを詰めて、相手の懐に入ると相手を背負い…投げる!

「ギャッ!」

医者が床で暴れ回っている。

「今のうちに!」

昇と美麗は裏口へ向かう。