僕が君を護る盾となろう

「具体的にはどうするんですか?」
「うん。この前までは違う人にやらせるつもりだったが、君にも手伝って欲しい。明日の11時30分。横町精神病院を停電させる。その隙に君は病室に入り、彼女を救出。以上!小説なら10ページも使わないな。映画なら5分だ」
「そんなに簡単にいくんですかね…?」
「明日は年末。彼等も患者に気を使う暇も無いはずだ。さて、話は終わった。何か質問は?」
「彼女を救出したらどうするんですか?」

夢田が男の一人に耳打ちをする。

「そこなんだがな。君に彼女を預かってもらいたい」
「…え?」
「残念ながら我々は既に公安に目を付けられている。救出しても預かる余裕が無いのだ」

男の一人がスーツケースを持ってくる。