私は首を大きく左右に振った。


そんな私を見て笑う阿川先生。



「まぁ、とにかく今日は素直に送ってもらえ。なっ?」


『……うん。阿川先生なら喜んで送ってもらうのに』



阿川先生なら緊張しないし。


先生ってより友達みたいな感覚だから。



「アハハ。そかそか、じゃー次の機会に、なっ?」


『うん、じゃーね』


「あぁ」



私は鞄を持って、阿川先生に手を振って保健室を後にした。


保健室を出た後に小さな溜め息が出た。


阿川先生の言葉が頭を回る。


胸が“ドキドキ”してる。


私は廊下を歩いて下駄箱に向かった。