『阿川先生?』



書類を書いている阿川先生の肩を再び叩いた。



「ん?」



笑顔の阿川先生。



『川瀬先生は保健室によく来るの?』


「どうして?」


『私が保健室に行ってることを阿川先生から聞いたって前に言ってたから』


「そっか。うん、よく来るなぁ……」



阿川先生は遠くを見ながら言った。


へぇ。


よく来るんだ……。



「香月と同じこと言ってた」


『何て?』


「ここが落ち着く場所だって」



阿川先生が微笑む。


私も微笑む。


なぜか先生と同じ思いが嬉しかったから……。