【先生×生徒シリーズ】壊れるほど抱きしめて―先生の声を聴かせて―





「なぁ、咲哉、どうしたらいい?」


「それを考えるのが担任であるお前の仕事だろ?」



咲哉が笑いながら言う。


わかんねぇから咲哉に相談してんのに!


“相談して良かった”と思ったことを後悔した。



「まぁ、俺が言えるのは、苦情を無視して今まで通り授業をするか、苦情を受け入れて普通に授業して香月をフォローするかだな」



何だよそれ?


全然、答えになってねぇじゃん。



「どうやって香月をフォローするんだよ」


「だから、さっきも言ったろ?それを考えるのが担任の仕事だって」



あぁ……。


どうしたらいいんだよ。


咲哉が言ったことがわかれば苦労しないよ。