「お弁当、温めますか?」



レジの可愛い店員さんが笑顔で聞いてきた。


どうしてコンビニの店員ってテンションが高いんだ?



「はい、お願いします」



ついでに俺の心も温めてくれ。


なんてベタなことを思ってしまった自分が恥ずかしい。


レジを済ませて車に戻った。


運転席に乗った俺は、レジ袋からメモ帳を取り出した。


何も書かれてないメモ帳。


このメモ帳が香月との会話でいっぱいになったらいいのに……。


…………って、俺は何考えてんだ。


香月はただの生徒だ。


そうとう心が病んでるのか?


俺はエンジンをかけて、コンビニの駐車場から車を出した。




―瑞樹Side end―