【先生×生徒シリーズ】壊れるほど抱きしめて―先生の声を聴かせて―




私に気付いたお兄ちゃんと千香ちゃんが笑顔で手を振った。


私も笑顔で手を振る。



『千香ちゃん、こんにちは』


「こんにちは」



千香ちゃんとの会話も手話。



『待った?』


「いや。俺達も今来たとこだから。行こっか?」


『うん』



お兄ちゃんを真ん中に、両端に私と千香ちゃん。



「ハル?どこ行ってたんだ?」


『雑貨屋だよ』


「何かいいものあった?」



と、千香ちゃん。



『メモ帳、買ったんだ』


「そうなんだ!後で見せて?」


『うん』



私たちは駅を出て、家に向かった。