「それから、さっきの質問の答えだけどな」
はっ?
質問?
俺、何か聞いたっけ?
「おい、瑞樹……。お前、忘れてんな?」
だから何が?
「保健室の先生は暇かどうかだよ」
「あぁ!それか!」
「それか!じゃ、ねぇよ!聞いといて忘れんなよ」
咲哉がクスッと笑った。
「保健室の先生は暇じゃねぇからな。今もこうやって仕事してるだろ?でもコーヒーは飲み放題だ」
「そっか。俺もここは安らげる場所になりそうだな」
俺は背伸びをしながら言った。
「おいおい……。ここは遊びに来るとこじゃねぇぞ。お前、教師だろ?」
「教師だって安らげる場所は必要なんだよ。まぁそんな堅いこと言うなよ。俺達、親友じゃん」
俺は咲哉の肩をポンポンと叩いた。
「じゃーまた来るからな」
俺はそう言って、保健室を後にした。
―瑞樹Side end―