「香月はさぁ……。彼氏いるの?」
私は首を左右に振った。
『先生は?彼女、いるの?』
私、何聞いてんだろ……。
先生だったら彼女いるよね。
だって先生は、あの頃と変わらずカッコイイもん。
「彼女はいないよ。もう5年いない」
うそ………。
私は先生を見た。
「でも……好きな人はいる……」
先生がチラッと私を見ると、携帯灰皿にタバコの吸い殻を入れた。
好きな人……いるんだ……。
胸が“ズキン”と傷んだ。
「もう5年も片思い中」
先生がクスッと笑う。
いや……。
聞きたくない……。
先生の好きな人の話しなんて聞きたくない………。



