【先生×生徒シリーズ】壊れるほど抱きしめて―先生の声を聴かせて―




―瑞樹Side―



今日はクリスマスイブ。


一緒に過ごす相手もいない。


星羅と別れてから女性とは付き合ってない。


俺はイルミネーションが輝く街の中を車で走っていた。


久しぶりに、あの公園の前を通って帰ってみるか……。


あの事件以来、5年間、公園の前を通って帰ることを避けていた。


1度も立ち寄ることなかった公園。


でも何でだろう……。


今日は、あの公園の前を通って帰ろうと思ったのは……。


何がそうさせたのかわからなかった。


公園前の信号が赤になり車を止めた。


懐かしいな……。


そんなこと思いながら公園の方を見る。


あれ?


ベンチに座ってる1人の女性。


後ろ姿で顔はわからない。


背中まである長い髪。


顔は見えないけど、後ろ姿を見ただけで誰だかわかる。


俺がずっと会いたかった人。


俺の愛する人。


香月――……。