皆、教室で写真を撮ったり後輩と話をしてたりしている。


花束を持ってる人もいる。


鞄を持って、教室を出ようとした時、後ろから肩を叩かれた。


振り向くと、そこに立っていたのは吉川麗華だった。


顔が強ばる。



「香月さん……。今までゴメンね」



えっ?


突然の謝罪。


これも何か裏があるの?



「私ね……先生に言われたの……。俺が教師じゃなくても、お前のことは好きにならないって……」



吉川麗華は先生に告白したんだ……。



「人をイジメてまで好きな人を手に入れるなんて卑怯だって言われちゃった」



吉川麗華は笑ってた。



「私ね、香月さんが羨ましかったの。だから苦しめばいいと思ってた。だけどね、先生に言われて目が覚めた。今まで何してたんだろうって……。ゴメンね……」



私は首を左右に振った。


吉川麗華が謝ってきたことはビックリだったけど、でも嬉しかった。