病室の中に入る。 窓際に置かれたベッドに先生がいた。 白を基調とした明るい個室。 「香月……」 先生が目を見開いて私を見た。 久しぶりに見る先生。 会いたかった先生。 私の体は倒れそうなくらい緊張していた。 胸がドキドキして痛い。 顔は熱があるんじゃないかと思うくらい熱い。 私は1歩1歩ゆっくりと先生の方に歩いて行った。