先生が入院してるのは公園近くにある総合病院。


最近出来たばかりの病院で、最新のシステムが備えてあるらしい。


うちから歩いて行ける距離だったんだけどな。


阿川先生が車を駐車場に止めた。


そして車を降りて、阿川先生の後ろを着いて歩いた。


ドキドキする……。


私の胸は、張り裂けそうなくらいドキドキしていた。


先生に会えるんだ。


病室がある廊下を歩いていく。


阿川先生が1番端の病室の前で止まった。


阿川先生が振り向く。



「香月?ここからは1人で行けるな?」


『えぇ!阿川先生、一緒に来てくれないの?』


「俺はここで待ってるから。大丈夫だから行って来い」


『う、うん……』



阿川先生がドアをノックする。


そしてドアを開けた。


阿川先生は私を見て、目で合図した。