『阿川先生?』


「ん?」


『先生は公園で偶然会った生徒と話していたってテレビで報道されてることをお母さんから聞いたんだけど……。その生徒って、私だってバレてるかなぁ……』


「うーん……。まぁ、中には詮索する生徒はいるかもしれないけど、学校側は一緒にいた生徒は誰なのか知らないし。香月は心配しなくていいと思う。何かあったら俺がちゃんと説明してやるから」


『うん……。ありがとう』



私は紅茶を一口飲んだ。


阿川先生はクッキーを食べてる。



「これ、香月のお母さんの手作り?」


『うん。多分ね』


「そっか。手作りのお菓子って美味いな」



阿川先生は笑顔でクッキーを食べた。