【先生×生徒シリーズ】壊れるほど抱きしめて―先生の声を聴かせて―




部屋を出てリビングに行った。


お母さんがソファーに座って、テレビを見ている。


テレビに映し出されているのは、あの公園だった。


私に気付いたお母さんが、慌ててテレビを消した。



「ハル?何か食べる?」



笑顔のお母さん。



『いらない……。さっきのテレビ……』


「ハルは何も気にしなくていいの」


『お母さん?教えて?』


「ハル……」



困ったように笑うお母さん。



『お願い……』



何も隠さないで欲しい。


何もかも話して。


お願いだから……。