「香月?刑事さんが香月に事情を聞きたいらしいんだ……」
えっ?事情?
「俺、香月の障害のことやショックを受けていて話せる状態ではないことを言ったんだけど、それでも現場にいた香月に事情を聞きたいらしいんだ……。大丈夫か?」
私はコクンと頷いた。
こういう経験は初めてだから、よくわからないけど、でも先生の役に立てるなら……。
「わかった。俺も付き添うから。それから香月の家には俺からちゃんと話をするから心配ないからな」
『うん……』
先生も辛いはずなのに……。
私のこと心配してくれてるんだ。
阿川先生の優しさが凄く嬉しかった。



