どれくらい経ったんだろう……。
どこも痛くない。
あれ?何で?
私、生きてる?
目をゆっくり開けていく。
目を開けると、私の目に飛び込んできたのは先生の背中。
その前に元カノがいた。
まるで先生と元カノが抱き合ってるみたいだ。
でも元カノは目を大きく開けたまま固まっていた。
何が起こったのかわからない。
先生?
先生はこっちを振り向いてくれない。
元カノは力無くベンチに座った。
ベンチに座った元カノはナイフが両手で握られている。
ナイフの先から雫がポタポタと流れ落ちていた。
えっ?
目の前の先生が後ろに倒れてくる……。
咄嗟に先生の体を支えた私も、そのまま地面にしゃがみ込んでしまった。
せん、せ?
どうしたの?
せん、せ?。
ねぇ、先生?
先生?
その時、手にヌルッとした感触があって、先生を支えていた手を見た。
街灯に照らされた私の手。
その手は真っ赤に染まっていた。



