阿川先生がコーヒーをいれてくれた。
このコーヒーも当分飲めないのか……。
そう思いながらコーヒーを一口飲んだ。
私は阿川先生の肩をポンポンと叩いた。
「ん?」
『先生は彼女いないの?』
私の質問にコーヒーを吐き出しそうになる阿川先生。
この様子だと彼女はいないのかな?
「何だよ、いきなり」
慌ててるし。
慌てる姿が可愛い。
『ただ聞きたかっただけ。で、どうなの?』
「さぁな、香月の想像にお任せするよ」
『ふーん……』
私はをコーヒーを飲みながら阿川先生を見た。
『コーヒー、ごちそうさま。そろそろ帰るね』
「あぁ。気を付けて帰れよ。また新学期にな」
『うん!』
「クッキーありがとな」
『ううん』
私はノートを鞄に入れて、椅子から立ち上がった。
『阿川先生、絶対に先生に渡してよ?』
「わかったよ」
阿川先生が笑う。
『じゃーね!あっ!早く彼女が出来るといいね』
「お、お前なぁ……バレてたのか……」
阿川先生ってわかりやすいんだもん。
でも阿川先生もカッコイイから、すぐに彼女できるよ。
『じゃーね!』
「おぅ!」
私は保健室を後にした。