「昼飯は?食ったのか?」 『ううん。帰って食べるから』 「そっか」 阿川先生は手話で私と会話する。 学生の頃から手話を習ってるみたい。 習った手話を活かしてボランティア活動もしてたらしい。 阿川先生は私に同情しない。 好奇の目で見ない。 だからなのかな……。 ここが私の安らげる場所であって、阿川先生と笑顔で話が出来るのは。 先生はパソコンの画面を難しそうな顔をしながら見ていた。