校門のところに行くと、白いコートを着た星羅が立っていた。


俺の知ってる星羅じゃない感じがする……。



「久しぶり」



星羅が笑顔で言った。



「あぁ、久しぶりだな。あのさぁ……。こんなとこまで来るなんて、正直言って迷惑なんだよね……」



俺って冷たい男だな。


別れたとは言え、過去に愛してた女に迷惑とか言えちゃうんだから。



「ゴメン、なさい……」



星羅は俯いたまま謝ってきた。



「まぁいいや。で、話って何?」


「………私ね、やっぱり瑞樹のことが忘れられないの……」



顔を上げた星羅の目には涙が溜まっていた。



「星羅?俺、言ったよな?もう愛はないって。

今までさぁ、俺がどんな気持ちでいたかわかる?

朝帰りしたり、毎晩のように遊び回ったり、男を家に連れ込んだり……。

彼氏のいる女のすることじゃねぇだろ?

それなのに今更、寄りを戻したいなんて……そんな都合のいい話ってあるか?

もう、迷惑なんだよ……。

電話やメールされるのが迷惑なんだよ……」



俺は一気に捲し立てた。


星羅は俯いたまま俺の話を泣きながら聞いてた。