―瑞樹Side―
「咲哉、また星羅からメールがあったんだ。校門まで来てるらしくてな。悪いけど、香月を送って行くのを頼んでもいいか?」
俺は咲哉に耳打ちした。
「わかった」
咲哉は快く引き受けてくれた。
俺は急いで片付けをすると保健室を後にした。
……ったく。
こんなとこまで来るなんて……。
まるでストーカーだな。
携帯のアドレスと番号を変更してもダメ。
受信拒否や着信拒否しても星羅がアドレスを変えてメールしてくるわ、友達の携帯を借りて電話してくるし……。
いつも同じことの繰り返し。
まるで、いたちごっこだな。