駐車場に着くと、阿川先生の青色の車が見えた。 阿川先生は、まだ来てないみたい。 私は車のとこに立って待っていた。 手が寒さで冷たくなってる。 その手を擦り合わせたり“はぁ”と息をかけて温めた。 「わりぃ!」 手でゴメンの形を作って走って来る阿川先生。 白衣を脱いだ先生を見るのって初めてかも……。 『遅い!』 「ゴメン!」 先生が車のロックを解除した。 「乗って?」 私は助手席のドアを開けて乗る。 爽やかな香りがする車内。 先生の車と同じようにゴチャゴチャしてなくてシンプル。