補習をしてても、先生は何回も携帯を見る。


携帯を見ては乱暴に携帯を閉じてスーツのポケットに入れる。


そして、また携帯を見て……その繰り返し。


別れた彼女からのメールか電話でも待ってるのかな……。


補習もそろそろ終わろうとした時、先生が携帯を見て固まっていた。



『先生?』



私は先生の目の前で手をヒラヒラさせた。



「あ、ん?」



我に返る先生。



『どうしたの?』


「いや、何でもない」



先生は笑顔になると、私の頭をポンポンとした。