「今日ね、一樹くんの友達と私の友達と一樹くんのクルーザーで一樹くんの別荘に行くことになったの」
はしゃぎながら話す星羅。
一樹、一樹って煩いよ。
「そうか……良かったな……」
「でね、一樹くんが瑞樹も一緒にどうか?って言ってくれたんだぁ。今日、休みでしょ?だから一緒に行こ?」
星羅はそう言って、俺に抱きついてきた。
はぁ?
何で俺が一緒に行かなきゃいけねぇんだよ。
星羅もあの男も何考えてんだ?
「俺は行かないよ」
「えぇ!何でぇ?」
甘えた声を出す星羅。
「何でも。星羅だけ行って来いよ」
「うん、わかった……」
星羅はそう言うと、ベッドから下りてクローゼットを開けて、遊びに行く準備を始めた。
「用意が済んだらリビングに来て?話があるから」
「うん」
俺は寝室を出た。