【先生×生徒シリーズ】壊れるほど抱きしめて―先生の声を聴かせて―




教室のドアを開ける。


生徒たちが一斉にこっちを向く。


教室の中が一気に賑やかになった。



「川瀬先生だ!」


「やったー!」


「1年間楽しくなりそう」



そんな声が聞こえる。


教壇のとこまで行き、教室の中を見渡す。


1人の女子生徒がこっちを見た。


…………えっ?


駅でハンカチを落とした子だ……。


俺は目を見開き彼女を見た。


しかし彼女は俺から目を逸らすと窓の方を向いてしまった。