「先週の土曜日に、海に行ったんだけど、その時に知り合った一樹(カズキ)くん」



星羅が笑顔で言った。



「へぇ……」



俺は一樹という男を見ながら言った。


一樹という男は俺を見ても何も動じない。


ただ星羅の隣にいるだけ。


俺が星羅とどういう関係なのか聞いてもこない。


まぁ、どうでもいいことだけど。


俺は本を1冊手に取ると「じゃーな」と言ってレジに行った。


レジで会計を済ませてる時に、星羅と男は笑い合いながら本屋を出て行った。