先生が保健室に入って来たと同時に私の胸が“キュン”となった。 「おっ?何か楽しそうだな」 先生はそう言いながら私の隣に座った。 「始めよっか?」 私は頷いた。 いつものように補習が始まる。 時々、阿川先生と話してる先生。 そんな先生を見て、先生の声が聴きたい思いが募る。 今までは“声が聴けたら”とか“音が聴けたら”なんて思ったことはなかった。 むしろ聞こえなくていいとまで思ってた。 でも今は先生の声が聴きたくて仕方がない。