私は机の上にメモ帳と筆箱を出した。 グラウンドで部活をしてる生徒が見える。 『阿川先生?』 私は先生の肩を叩いた。 「ん?」 『あのね……』 やっぱいいや。 「何だよ。途中で止めんなよ!気になるから最後まで話して?」 阿川先生に聞いてもいいのかなぁ……。 聞いても笑わない? 『あのね……。先生の声って……どんな感じかなぁって……』 恥ずかしい……。 「瑞樹の声ねぇ……。うーん……普通だと思うけど?」 普通って……。 何、その答え。 しかも普通って言われてもわかんないし……。