【先生×生徒シリーズ】壊れるほど抱きしめて―先生の声を聴かせて―





「香月って……好きな人いるの?」



俺は香月にそう言った。


やっぱりストレートに“好き”とは言えないから……。


情けないな……俺……。


香月は目を見開いて俺を見てる。


15歳の子に25歳の男が、いきなりそんなことを聞いたら誰だってビックリするよな。


ましてや俺と香月は“教師”と“生徒”の関係だし。



「ゴメン。今のは忘れて。そろそろ送って行くよ」



俺は笑いながらそう言った。


咲哉……。


俺、やっぱダメだわ。


香月に自分の気持ちを伝えること出来ねぇわ。