【先生×生徒シリーズ】壊れるほど抱きしめて―先生の声を聴かせて―




しばらく待ってると、夜空に花火が咲いた。


夜空のキャンパスに咲いては消え、咲いては消えていく花火。


いろんな色や形の花火が夜空を彩る。


綺麗……。



「すげーな!」



先生の言葉に笑顔で頷く私。



「こうして花火を見るのは何年振りかなぁ……」



私も、こうして花火を見るのは何年振りだろう。


好きな人と花火を見るのは初めて。


来年は学校を卒業してしまう。


そしたらこうして先生と会うこともなくなってしまう。


花火のように、咲いては散っていくように、来年には私と先生との関係も散っていくのかな……。


そう思うと少し悲しくなった。