「よしっ!今日の補習は終わり!」
先生はそう言って、さっさと片付けてしまった。
「おい!咲哉!一緒に花火大会、行こうぜ!」
先生、子供みたい。
「どうして俺がお前と一緒に行かなきゃなんねぇんだよ!男同士で行ってもつまんねぇだろ?香月と行けば?」
「はっ?」
えっ?
一瞬、先生と目が合う。
恥ずかしくて顔が熱くなる。
阿川先生、何言ってんの?
先生と私は……“教師”と“生徒”なんだよ。
それに先生には彼女がいるのに……。
「お、お前!な、何言ってんだよ!香月と行けだなんて。香月は誰かと行くかもしんねぇだろ?なぁ、香月?」
私は首を左右に振った。
「えっ?香月、誰とも約束してねぇの?」
私は頷いた。
先生は驚いた顔をして私を見てるし、阿川先生は笑ってるし……。



