【先生×生徒シリーズ】壊れるほど抱きしめて―先生の声を聴かせて―





「香月のいない保健室は寂しいな……」



俺はポツリと呟いた。


今日、香月は学校を休んだ。


体調が悪いらしい。


今までどんなことがあっても学校に来てた香月。


昨日のことがよっぽど辛かったのか……。



「なぁ、瑞樹?」


「ん?」


「お前さぁ……。香月のことが好きだろ?」


「えっ?」



俺は咲哉を見た。


明らかに動揺してる俺。



「図星だな」



鼻で笑う咲哉。



「どうして、そう思うんだ?」


「お前を見てたらわかるよ。それにお前と何年付き合ってると思ってんだよ」



今度は俺が追及される番かよ。


でも咲哉に隠すことは出来ないみたいだな。



「あぁ」



俺はそう小さく呟いた。