【先生×生徒シリーズ】壊れるほど抱きしめて―先生の声を聴かせて―




―瑞樹Side―



「なぁ、咲哉?香月、遅くねぇか?」



俺は保健室で香月を待っていた。


いつもなら来て待ってるのに、今日は俺が保健室に来た時には、まだ来てなかった。



「そうだな」



パソコンの画面を見ながら呑気にそう言う咲哉。



「お前さぁ、香月が心配じゃねぇのかよ!」


「待ってればそのうち来るんじゃねぇ?」



何だよ!こいつ。


あぁぁぁ!!!


イライラする。


もしかして嫌になって帰ったのか?


俺は携帯を取り出して、香月の家に電話をした。