「お前等もよく聞け」
俺は教室の全体を見渡した。
「前みたいに授業をゆっくり進めて、部活も行けずに毎日放課後に補習を受けるのと……。そうなるともちろん帰りは遅くなるよな?それとも今まで通り普通に授業をして放課後は部活に行けて、帰りも早く帰れるのとどっちがいい?」
俯く生徒たち。
「俺なら後者を選ぶけどな。自分ならどっちがいいかよく考えてみろ。吉川、もう座っていいぞ」
吉川は椅子に座った。
ブスッとした顔をしている。
「HR始めるぞ。出席取るから呼ばれたら立って返事。いいな?」
俺は出席簿を開いて出席を取り始めた。
―瑞樹Side end―