【先生×生徒シリーズ】壊れるほど抱きしめて―先生の声を聴かせて―




私の机のところに吉川麗華と仲間たちがやってきた。


それを皆が見てる。


私は吉川麗華の顔を見た。



「香月さん?」



私は、先生との会話に使うメモ帳じゃないメモ帳を出した。



『何?』



そう書いて吉川麗華に見せた。



「あなた、どういうつもり?」



だから何が?



『えっ?何が?』


「どうして川瀬先生と放課後に保健室にいるの?」


『補習を受けてただけだけど?』


「補習?」



私は“うん”と頷いた。



「どうしてあなたが補習を受けるの?」



はぁ?



『あなた達が私のせいで授業が遅れるって苦情を言ったんでしょ?だから補習を受けることになっただけだよ』



私の書いたのを見て、吉川麗華は私を睨み付け、言い返せないでいる。


唇を噛みしめて私を睨んでる。


私は間違ったことは言っていない。


本当のことを伝えただけ。



「あまりいい気にならないことね」



吉川麗華はフンと鼻で笑うと、自分の席に戻って行った。


言ってる意味がわかんない。


てか、女の嫉妬って怖い……。