【先生×生徒シリーズ】壊れるほど抱きしめて―先生の声を聴かせて―




香月は空を見上げると目を瞑った。


瞑った目から光るものが見えた。


どうして泣くんだよ……。


香月のそんな悲しい顔を見たくないよ。


香月の笑顔が見たくて、ここに連れてきたんだ。


なぁ、香月?


笑ってくれよ。


俺の空っぽの心をキミの笑顔で満たしてくれよ……。



胸がモヤモヤして……それがドキドキに変わって……。


そして、胸がキューと押し付けられるような、どうしようもない感情が込み上げてきて………。


初恋の時のような感覚が俺を襲った。